すこし愛して、ながーく愛して。大切にしたい暮らしの知恵「重陽の節句」③
朝夕に吹く風が 涼しくなってまいりました。
季節の移りゆく瞬間を 肌で感じるひとときです。
「後の雛 – のちのひな -」 とも呼ばれる 「重陽の節句」。
寒くなる前の このころ、
3月の桃の節句から ちょうど半年のこの月に
一度仕舞ったひな人形をもう一度飾り、
風をとおし 湿気をはらい、カビや害虫をとりのぞき
お手入れの必要なところはないかしらと ゆっくりと眺める。
「ひな人形を早く仕舞わないとお嫁にいけないよ」
という言い伝えの中に 子育ての教えが重なっているように、
重陽の節句に人形を飾るという教えは
人形を大切に扱う心を育てることにより
自分や家族や友達や まわりの人たちを大切に出来る人になって、
という深い願いが込められているような気がします。
そういえば
身につけるものや住まいの装いを 季節に応じてかえてゆくというのは
日本人ならではの 美しく丁寧な行事のひとつでもありますね。
(外国では たとえば 天気によって、だったりするそうですよ)
節句のお祝いは お子様が小さいときだけではありません。
いつまでも綺麗に ながく飾っていただくために。
先人たちの素晴らしい知恵に 感謝しながら
「重陽の節句」を楽しんでみてください。
シリーズ「重陽の節句」
次回は 『④ 粋なオトナの後のひな』
明日 更新です、どうぞお楽しみに!
※画像はネットより拝借
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