男の子の初正月のための正月飾り「破魔弓」って知ってますか?
お人形のわらべ、那須です。
11月も半分が過ぎましたね。
まだまだ寒暖の差が激しく、服装も悩みがちな今日この頃。
ただでさえ時間のない朝、洋服選びで更にバタバタしてしまいます・・・。
節句品を扱っている私たちのような専門店は、この寒くなる時期が来ると、「いよいよ本番」という気持ちになり気が引き締まります。
年末、そしてお正月ももうすぐそこ。
今日は正月飾りについてのお話を。
女の子の正月飾り「羽子板」の意味は?
宮崎では意外と知られていませんが、一年の一番最初にお祝いする節句。正月飾りについて軽く説明させて頂きます。
生まれて初めてお正月を迎えるお子様に、無病息災を祈念して飾る物がお正月飾りです。
男女ともにありますが、女の子様に飾る羽子板飾りは結構有名ですね。
羽根つきの羽子板です。もちろん節句品の羽子板では羽根つきは出来ませんが(笑)
なぜ羽子板なのか?
羽根つきを行う時の「音」で邪を跳ね除ける意味合いからきています。
羽根つきの羽に付いている「玉」や羽子板の「形」についても趣深い話がたくさんありますが、ここでは深い説明は省きますね。
男の子の正月飾り「破魔弓」と「破魔矢」の関係
女の子は「羽子板」
では男の子は?
なかなか馴染みはないかもしれませんが、男の子は「破魔弓」です。
破魔矢ではありませんよ・・・
破魔矢はお正月に毎年買い替えますね。
矢は消耗品ですから毎年替えることになっているそうです。
ではその矢(破魔矢)を打つ弓は?・・・それが破魔弓なんです!(所説ありますが)
お正月の破魔矢を射る弓が破魔弓。
なかなか面白い関係だと思いませんか?
破魔弓は羽子板の羽根つきの「音」と同じように、弓を鳴らす「音」が魔除けになると言われています。
破魔弓・・・四本の矢は四神(東西南北)を表す
破魔弓は通常、初正月を迎えるお子様がいらっしゃるご家庭に贈るものです。
ミニサイズから本格的なものまで様々なものがありますが、最近は弓と矢を一緒にケース飾りにしているものが主流です。
破魔弓飾りには矢が四本のもの〜七本のものまでありますが、四本の矢は四神(東西南北)、五本は五行思想・仁、六本は六徳、七本は七福神をそれぞれ表しています。
矢の本数にも意味があるんですね。
なかなかここまで知っている方は少なくなりましたが、知っておいて損はない豆知識です。
羽子板・破魔弓、お正月飾りはいつ飾る?
破魔弓や羽子板などの正月飾りは、お正月前、12月の中頃に飾り付けます。
お正月に集まる親族と共にお子様の成長を祝うんですね。
しかし、最近はクリスマスを祝う家庭が増えてきています。
クリスマスが12月25日なので、お正月飾りは12月26日以降の大安・友引などの良い日を選んで飾るといいでしょう。
注意点として、一夜飾り(大晦日に飾る)、苦立て(9のつく日12月29日などに飾る)は避けて飾ります。
一生にいちどの初正月を祝う美しい日本の伝統
一生にいちどの初正月を家族・そして親族でお祝いし、お子様の健全な成長を祈願する。
以前に比べると、初正月に羽子板や破魔弓を飾って家族でお祝いするという風景は減ってきていると感じます。
これはとても寂しいことです。
正月飾りには子どもの成長を願う想いが込められています。
先人たちから受け継いできた「美しい日本の伝統のかたち」です。
これら、美しい日本の伝統を守っていく一助となれるよう、これからも情報を発信していきます。
お人形のわらべ 那須